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無事退院 [獣医師]

12日の夜、緊急に手術を行ったワンちゃん。

本日、自宅療養に…。

よかったです。

あとは、リハビリをして歩けるようになることです。

最近、暇な病院になったので、今後のこと考えないとね。

今は週1の休みだけど、もっと増やしてもいいかもね。
休み増やしても、他の病院に診察行ったり、手術の手伝いするんだろうなぁ。

だったら、万が一のためにこの病院を開いているほうが、安心する人がいると思いたいから。
いまのままかなぁ。

てなことを友人と話していたら、

「きちんとやれば、治せる病気は治る。治ればこない。暇なのはきちんと治療している証拠」

そこまで、前向きに考えられるのも凄いけど、良い考え方だね。

前向きに考えましょう。

安らかに [獣医師]

本日、長く診察していた患者さんがなくなりました。

1回目の腫瘍はクリアできても、2回目は厳しかった。

本当に何年もいろいろと診察をしていて、

あの子のおかげで、僕はいっぱい成長した。

それでも、助けられなかった。

きっと、もっと勉強しろという言葉を残したのだと思う。


安らかに眠ってください。
リボン。

最後はあまり力になれずに、ごめんなさい。

ありがとう。最後まで、ここに来てくれて。




フードのお話 [獣医師]

今年に入って、ノミダニシーズン前に
体をかゆがって、来院される方が多いことに気づきました。

もちろん、アレルギー検査している方は、
原因がある程度分かるのですが、そうでない方も来ます。

問診で聞いてみると、

「最近エサを変えた」

が多く、そのメーカーを聞くと同じフード。

フードは合う合わないがありますので、気をつけてくださいね。

この場合、内服などは出さず、フードを元に戻してもらいます。

で、こちらに来てフードを元に戻された方は、かゆみが治まってきました。

多くの方は、

「やっぱり、ご飯を変えたからね」

とご自身でも、気付いている方が多かったので安心しました。


フードを変えたかどうか分からない方もいますので、
きっと他院で治療等されていると思いますので、それはそれでいいと思います。

かゆみに対してかゆみ止めですが、
これはあくまでもかゆみを抑えるだけです。

以前、皮膚に詳しい獣医師に教えていただいたお話で、

幼犬などの時期に、一定期間ステロイドを使ってかゆみを抑えると、
その時はいいけど、年を重ねてから残念な結果になることが多い。

ということが頭に残っています。

ですので、他院とはちょっと違う治療になったりすることがあります。



日本の獣医学との違い [獣医師]



台湾の大学では、動物がんセンターを設立して、動物と人とのガン研究に役立てられると…。

私自身の考えですが、各学会の認定医もとっても重要なことで必要だと思いますが、

日本の獣医学会はこのように、もっと基盤をしっかり作りべきでは…。

専門性をこれから問うのであれば、もっと公共的にこのようなセンターを作り
そこでの情報やステップアップを条件に専門性や認定医を作り出すと、

医学部などと同様の専門性が作られるような気がする。
日本の医学部の専門医も、海外から見ると専門性は低いといわれています。

海外は、土台があってそこから実力でステップアップであると思います。

日本の優秀な人材が海外に流れるのは、このようなこともあるとは思います。

過去に専門を受けた自分が思うことです。

でも、認定医の先生方はすごく勉強してますよ。
自分はダメですねぇ。

ひさびさに [獣医師]

久々に、症例報告を書いてみることにしてみました。

論文ほどではないので、時間を割かないで出来そうかな?

論文を書くためのステップとして書いてみよう。

一応、全国区だけど、気を張らずにね。

自分の趣味は、しばらく封印か?

はぁ~。

また太るか?
最近歩いていないし。


言いたくないけど… [獣医師]

この時期、予防接種などで来院されることが多くなりますね。

今まで行っていた動物病院から転院される方もいます。

そこでよく聞くのが、

「前の先生が、狂犬病は日本にないから打たなくても良い」

と言う言葉です。
それも一人、二人ではないです。

そのこと考えても、結構言っている獣医師もいるのでしょう。

特別な理由がない限り、狂犬病接種は義務です。
抗体などを考えて、色々議論はされるべきだと思いますが。

そもそも、狂犬病接種は犬のための注射ではなく、
最も身近にいる哺乳動物である犬から人への感染防御が目的のはず。
ネコも本来は接種対称だと思いますが、なぜかねこはないんでしょうか?

さらには、「フィラリアも何も言われなかった」

なんて患者さんも…。

心臓が悪い、治らないといわれて当クリニックへ。

かわいそうに、心臓が悪いのは末期のフィラリア症。
薬で駆虫するのにも体力が…。

心臓は、長年予防していなかったフィラリアのせい。

今は、心臓の動きを助け、咳を軽くしてあげて、腹水を抜くことしか出来ない。

自分は他の先生に色々言えるような、立派な獣医師ではないけど、

獣医師が狂犬病接種いらないなんて言ったら、駄目だと思う。

ここら辺はフィラリアいないなんて憶測で言ったら駄目だと思う。
フィラリアは義務じゃないから、飼い主さんの選択でいいのだから。

なんでもかんでも理論だけの世界ではないけど。

他の先生を批判しているのではないのだけど、うまく書けませんでした。

申し訳ありません。

きっと、自分もこういうことをしているのだと思います。
気をつけます。

医療過誤 [獣医師]

ネットで見ていると獣医療過誤のことが多く書かれていますね。

自分の病院でも、ミスは絶対あると思う。
今のところ、ごくごく些細なことで、お互い気づくので注意出来ます。

ただ、この間のようにどんなに検査してもアナフィラキシーショックも起こりえる。
飼い主さんに対する説明がいかに大事か。
検査は費用がかかるが、意味があることであるかを説明しなければいけないのでしょう。

でも、中にはお金をかけず手術をしてほしいとか、検査しないでくれとかもあります。
お金もかかりますし、飼い主の希望もあるので、納得していただければ手術をします。

検査もせず、万が一があったら訴えるなんてことはないと思いますが、
そのような人がいるのも事実。

さらに、最近ネットでこんな記事も見ました。(日本経済新聞 夕刊)
要約しますと

「訴訟は氷山の一角。医療過誤や事故で亡くなるペットは多い」弁護士が示すと、

その理由を某大学獣医学部教授は
「獣医師の絶対的な知識不足に加え、技術のばらつきが大きいためではないか」と話す。

これって、どうなの?
獣医大学では絶対的な知識すら教えてくれないの教授?
臨床の一定の技術レベルまでは教えてくれないよね、大学の教授は。
大学の先生がこんな事いってはだめだと思う。

日本の大学は、小動物獣医師として最低限のレベルにも達しないまま卒業ですよって
言っているようなもんでしょ。技術はまだしも知識ぐらいは教えてよ、教授!

これだと、教授のレベルもばれちゃうよ。

 「獣医として開業する場合、通常は国家資格をとってまず開業医の下で勤務医として務める。
 そこで治療しながら経験を積む。
 だが大半の動物病院は小規模で先輩医師や看護師らベテランの数も少ない。」

現実問題、ほとんどこのような状態ですよね。
大学なんて病院や臨床系研究室以外ではほとんど実践的な小動物臨床教えないし。

そもそも、獣医学はもともと人のために作られた学問だったから、
諸外国のように、ペットなんて概念はずーっと後進国。

でも、おかしなことに大学病院は小動物に力を入れてます。
需要が大きいことに気がついたからですね。
遅いって。

 「新薬や手術、治療法などについてどれだけ勉強するかは結局、
 個人の意欲次第となり、腕前の差は大きいという。 」

これは、獣医でなくても何の世界も一緒でしょ。

医師のように、研修中でも生活できる給与でれば、みんな大学で研修医するんじゃない?
研究生なんてお金払って働かしてもらっている状態でしょ。
最近、やっと研修医でも少し給与出るけど、生活は出来ないよ。

大学生活 計11年経験しているのでそれとなくわかります(馬鹿がばれる)。
この計算でいくと、社会人デビューは三十路過ぎてから?(恥)
秘密です。

獣医療費が高い!研修する選択肢は少ない、勉強にお金かかる、給与は安い。
自分で勉強するお金を稼がなくては。

病院開業しても、医療の向上にはある程度機材は絶対に必要。
器具はいいのそろえて、値段は安くなんて一部のお金持ちの獣医さんしかできないよ。

獣医療向上のためには、ある程度お金もかかると思う。
それを、しっかり飼い主さんに還元できる獣医師がいい獣医師なのでしょう。

最近、勉強しなければとつくづく思います。



いろいろ訴えられる時代 [獣医師]

日本もいろいろ控訴される時代になっているようです。

あまりに理不尽なものから、納得できるものもあります。

獣医療でも裁判は多いようです。しかも高額になってきているようです。
この中には、治療や医療ミスでなく、飼い主のクレームで裁判なることも。

このままでは獣医療崩壊も危惧されるとのことです。

これはつまり、治療困難な動物は、すぐに高度医療の病院に送る
町医者はそれを判断することだけにいる。

日本にどれだけの数の高度獣医療指定病院があるのかなぁ。

もしくは、すぐに安楽死をすすめるような感じになるかもです。
以前何かの本で読みました。

控訴の多い某国の動物病院は難治性の疾患が来るとすぐに安楽死を進める。
高度医療病院では、高額医療で、裁判を起こさないようにサインもしくは
難しくなると安楽死を進める。

ただし、ドクターは正直に話すことで免責されることが多い(司法取引?)。

これは、訴えられるより、安楽死を選んだほうがリスクが少ないということらしい。

専門誌の中でいくつかの事例が出ていました。

その中で、これで獣医が悪いといわれるのは
ちょっと難しいのではというのがありました。

簡単に説明すると、

停留睾丸の犬の手術をしたことは認める(きちんと睾丸は摘出した?)が、
さらにもう一組の睾丸もしくは取り残しがあり、癌になって死亡したのは
獣医のミスである。

ということです。

もちろんその手術を見たわけでもなく、剖検でどう説明したかわかりませんが、
睾丸4つあることを見抜けなかったのが悪いとなるのはきついかも。

通常2つですから。

取り残し等であれば、獣医師の責任は重要だし。

これからの説明で、
「まれに動物では見えないところにさらに2つ睾丸がある可能性がある。」
が必要かな。

説明が深くなればなるほど、手術の怖さを飼い主に植えつけているような気もする。

本日もどきどきしながら手術終了。


昔のことですが [獣医師]

水曜の夜からカレンダーとにらめっこ。
カレンダーをじっと見つめても、この木曜日を逃すと
下手したら9月まで無給?違う、無休かも!

なので、久々に実家で一泊。
途中で同じ趣味の人と、ひと時の安らぎ。
何にも考えず、魚釣り。

でも、心のどこかで仕事は忘れられない。
夢で仕事してしまいました。

前回、ブログで紹介した記事でちょっと思い出したのは、

イギリスは確か年間1万頭を殺処分していると聞いたか、読んだ。

人口比率の差はあると思うけど、やっぱ日本は多いかな。


昔のことですが、まだ代診をしていたころ病院に

「この犬大きくなって、飼うの大変だから安楽死してください」
と若いカップルが。

犬はゴールデンレトリーバー、2歳。

どう考えたって大きくなる犬。

自分の理解する思考を完全に超えたことだったので
おもわず、

「何か重い病気ですか?」
と聞きなおしました。

そのカップル
「いえ、大きくなったので」

やはり理解できない。

病院の管理者でもないのに思わず言ってしまった言葉は、

「そんな理由で、安楽死はできない。
 もしするなら、その犬の購入代金の10倍もらう。
 そして、その犬の権利を一切こちらに譲渡してもらう。」

「それができないなら、必死で新しい飼い主さがせ!」

飼い主はびっくりしたような気がします。

僕も若かったなぁ。
結局、僕が新しい飼い主を探しました。

こんな人でもお金さえ出せば犬買えるんです。
獣医も飼い主ももっと自覚を持たないとね。
命を預かっていることに。

手術 [獣医師]

またまた夜中です。

夜は決して強いわけではありません。

当クリニックは治療薬などは比較的リーズナブルにしていますが、

手術の費用は決して安くはないと思う。
だからといって、高いわけではありません。

ただあえて言わせてもらうなら、
一般的な値段で、これだけの糸や麻酔薬、技術、道具を使っているのであれば、
総合的に見ても、安いと思う。

たとえば、一本100円の糸で済ませてしまうところを
より安全で、動物の負担を少なくするために1本1000円の糸を使ったり、

麻酔薬も、非常に覚醒率のよいものを使ったりとか。

より安全をもとめ、なおかつ動物の負担を軽くしていると思う。
いわいる経費率からいったら、悪いのかもしれない。

しかしながら、このようなものを使うことによって、
20歳の猫の手術も無事成功し、麻酔からもしっかりさめ、
元気におうちに帰っていけると確信しています。

最近の手術患者の平均年齢は、
おそらく14歳前後です。

今は、このような器具でよかったと思います。

赤字だけど…。